老年期の心身医学
筒井 末春 監
2001年発行 A5判 132頁
定価3045円(本体2900円+消費税5%)
ISBN9784880024332
その他執筆者など▼
著者:大下 敦(府中恵仁会病院心療内科部長)
内容の説明▼
高齢化社会が進み,医療機関に受診する老年期患者の数も増え続けている。加えて現代社会はこれら高齢者に対して優しくなく,社会的にも経済的にもストレス過剰である。ほとんどの高齢者がさまざまな喪失体験を有しており,性格的要因と複合して精神的不安定状態をきたしている。
老年期のヘルスケアやターミナル期の患者への心身医学的アプローチ,またQOLに配慮した医療・福祉の実践が重要視される現在,本書はすべての臨床家にとって一読に値する。
おもな目次▼
第1章 老年期の医療
第2章 老年期の心身不安定について
第3章 老化現象と心身症
第4章 老年期の身体的特徴
第5章 老年期の生理機能の変化
1.末梢神経系
2.自律神経系
3.中枢神経系活動
4.精神機能の変化
第6章 老年期の精神的ストレス
第7章 老年期に多い身体的愁訴
1.神経系とみられる愁訴
2.循環器系、呼吸器系とみられる愁訴
3.消化器系と思われる愁訴
4.泌尿器、婦人科系疾患を疑う愁訴
5.特定の機能系症状とは考えられない愁訴
6.睡眠障害
第8章 老年期に多い精神的愁訴
1.老年期のうつ・不安
2.うつ患者の見分け方
3.老年期うつ状態~うつ病
4.老年期うつ状態の臨床的特徴
5.仮面うつ病
6.老年期仮面うつ病が疑われる症状
第9章 老年期循環器疾患と心身症、うつ症状
1.高血圧症
2.虚血性心疾患
3.老年期の不整脈
第10章 老年期消化器疾患と心身医学的対応
1.逆流性食道炎
2.胃潰瘍・十二指腸潰瘍
3.老年期大腸疾患と心身医学的対応
第11章 老年期脳血管障害とうつ状態
1.脳血管障害後のうつ状態
2.うつ状態と潜在性脳梗塞